【BAR訪問記 #11】Bar Espace Rassurants(バー エスパスラシュラン)- 赤坂にある個室付きのバーはモルト愛好家が一度は足を運んでみたいお店

夜ごと、バーを渡り歩く人間たちがいる。

そう、バーホッパーである。
美酒との出会いを。素敵なバーのサービスを。それらを一期一会と割り切って、ぴょん、ぴょん、と様々なバーに移ろい、羽を休める。
筆者もその一人で、お気に入りの店は都内にいくつもあるが、一人の時は基本、新規開拓のお店に行くことがもっぱらだ。

僕らは何を探しているのだろうか。
その問いの答えは見つからないけれど、今宵のバーを見つけるのは、とても簡単だ。

スマホアプリのHIDEOUT CLUBを使えば、現在地はもちろん、今日行きたい場所周辺のバーを見つけることができる。
何なら、飲みたいウイスキーがどの店にあるかだって探し出すことも可能。

元々、バーホッパーであった私にとって、非常に便利なサービスである。
さぁこのアプリを使って、今夜のお店に向かってみよう。

第11回 Bar Espace Rassurants (赤坂)

今回のお店は、赤阪にある。
赤阪という街はある意味で、東京の心臓部とも言える場所だ。
そんな個人的な色眼鏡があって、自然と、背筋が伸びる。

銀座線 赤坂見附駅の改札から外へ繰り出して、
アフターファイブの帰宅ラッシュに逆らうように、街の往来に溶け込んでいく。

外堀通りを赤坂駅方面に向かって、某大手家電量販店や劇場などがある通りを
5,6分歩くと、賑やかな飲み屋たちがまばらになっていく。
赤坂2丁目の交差点の二つ手前のビルの二階が今回の目的地。少しわかりにくい、いわゆる隠れ家的バーだ。

店のドアにはHIDEOUTCLUBのステッカーが貼られている。この店ではアプリの有料会員限定のウェルカムドリンクサービスが受けられる。

お店の名前の読み方は”エスパスラシュラン”。
店内に入り、マスターに案内されると、まずはそのモルトの数々に圧倒される。

バックバーはもちろんのこと、カウンターにまでぎっしりと、モルト。モルト。モルト。
400種類以上あるという。

スタンダードなウイスキーや他の洋酒も置いてあるが、それよりもやはり、レアなボトルに目移りしてしまう。
ジャパニーズやスコッチの、限定ボトルが随所に隠れている。

そして何より、Bar Espace Rassurantsにはおしゃれな個室もある。
ウイスキー好き同士で秘密の会合をするには持ってこいだ。

期待が高まる中、さっそく、HIDEOUT CLUBアプリのプレミアム会員専用のドリンクパスポートを使ってみる。
スマホ画面でドリンクパスポートを見せると、マスターの橋本 剛さんがウイスキーを並べてくれた。

エスパスラシュランのウェルカムドリンクは以下の5種類から選べる、贅沢なラインナップのようだ。

『モルトマン ブルイックラディ 14y.o.』
『モルトマン シークレットスペイサイド 14y.o.』
『東京ウイスキーフェスティバル2016限定 ブレアアソール 28y.o. キャッツ 』
『ウィスクイー ウイスキーギャラリー オルトモア 20y.o.』
『ザ イングリッシュウイスキー クイーンエリザベス サファイヤジュビリー』

あ、全部飲みたい。

と直感的に思ったものの、軽々予算をオーバーするのでしばし眺めることに。
悩んでいると橋本さんがこう勧めてくれた。

「普段と違う感じで攻めるなら、ジャケットで選んでみてはどうですか。」

言われるがままに目を引く猫の描かれたラベルの『東京ウイスキーフェスティバル2016限定 ブレアアソール 28y.o. キャッツ』をオーダー。
本来のウイスキーらしいラベルから打って変わって、かわいい猫たちがこちらを見つめている。

ブレアアソールは、ブレンデッドウイスキー”ベル”のキーモルトとして知られるモルト。
このボトルは、世界的なウイスキーコレクターの山岡秀雄氏が、ゴマ・アド・アイラの三匹の愛猫がジャケットになったもの。アルコールのアタックも少なく、ハニーナッツを思わせる、香ばしい甘みが優しく広がる。

猫の名前は下から順に、ゴマ・アド・アイラ

別のシリーズではあるが、こちらも山岡氏の猫シリーズを並べて。

「ジャケ買いのいいところは既成概念にとらわれないということですね。未知への挑戦のような感じ。基本的に皆さん自分の好きなウイスキーばかり飲んじゃうので、こういったウェルカムドリンクのサービスで色々体験してもらいたいです。」

確かに、サービスされているのだから、冒険するのはアリだ。
例えば自分でこのようなユニークなジャケットのボトルを買おうとした場合、安くても5000円超え。10000円代からがメインのボリュームゾーンだ。試飲ができない場合も多く、失敗した時の懐のダメージは大きい。バーで飲む場合も、何という理由もなしに今まで避けてきたが、興味が湧いてきた。

「コレクションと割り切って好きなボトルを買うのもいいと思います。それで味も美味しければ尚いいですけど。ボトル自体がかっこいいので、飾っておけるのもジャケット買いの魅力ですね。」

ジャケットの珍しいボトルは、限定品ということもあり、なかなか入手しにくい場合が多い。しかし、もしも運よく見つけることが出来たなら、いつものウイスキーとは変わったデザインを眺めながら、冒険をしてみるのもいいのかもしれない。

あっという間にグラスが空いてしまったのでもう一杯。今度もジャケットで選んでしまおう。

パッと見て興味を惹かれたボトル『神田バーテンダーズチョイス イチローズモルト』
これの2013年&2017年バージョンの飲み比べを注文。

2013年はシングルモルト。羽生蒸留所時代のコニャックカスクだと言う。ウッディで苦味と酸味、甘みが絶妙に襲ってくる。羽生蒸留所の原酒らしいパワフルな味わい。

2017年はブレンデッド。2009年の秩父がキーモルトとなっている。滑らかで甘く、キャンディのようなお菓子感がある。アルコールのアタックも少なく、するすると飲めて美味しい。

これら2本は江戸三大祭りの一つ、神田祭りを記念して、神田の”BAR GROOVY”さん主導のもと、神田地区のバーが集まって企画されたボトル。
そもそも羽生時代の原酒を飲める機会が減った昨今、ジャケットで選んですごい出会いをしてしまったことに内心大興奮。

ジェケ買い、いいぞ。

普段のバーではなかなかしない体験にも関わらず、普段足を踏み入れることがない蒸留所や、珍しい蒸留所などにばったりと出会ってしまった。まさに橋本さんの思うツボである。

著者が、今宵出会ったボトルたちに興奮している間に、橋本さん顔なじみの男性が来店してきた。基本的に、常連のお客さんが多いと言う。

「基本的に常連さんの知り合いとして来て、常連になっていくというパターンが多いですね。知り合いに支えられています。」

ただし、最近では、ウイスキーブームの影響か、その客層にも変化が訪れているそうだ。

「ただ、最近は若い子もウイスキーを飲むようになってきました。イベントで飲み比べをしているのを見かけることもあるし、うちのお店に来て”テイスティングイベントさせてください”なんて言ってくる子もいる。常連さんの知り合いから知り合いへっていう繋がりとは違った流れを感じられて、楽しいです。」

橋本さんの接客は距離が近いのが印象的だ。とはいえ馴れ馴れしいというわけではない。しっかりと線を引いているけれど、不思議と構えを解いてしまう、そんな雰囲気を持っている。

だから常連でない自分にも、持ち前の軽妙なトークで楽しませてくれる。

マニアックなボトルとシックな店内、それとは対照的な明るいトーク。どことなく世間では、バーに対してクールで、物静かな印象を持ちがちではあるが、そういったバーの雰囲気をしっかりと持ちながら、明るく楽しげでもある。絶妙な空間だ。これこそが、常連客が根付く理由なのだろうと思う。
改めて、その気持ちの良い空間に敬意の念を表しながら、会計を済ませ、店を出る。

改めて、今回の新たな楽しみ方について考えてみる。
ウイスキーのジャケット買い(ジャケット頼み)は、個人的にはすごく勇気がいることだし、初めての体験で刺激的であった。
けれど、最近ウイスキーを飲むようになった若者たちが、色々なウイスキーの中から選ぶきっかけとしては、むしろ敷居を低くしてくれるようにも思う。

基本的に値が張るボトルも多いが、そもそも一本の値段が都内では安いエスパスラシュランさんで頼めば(しかもハーフ対応までしてくれる!)、普段飲めないお酒に手が届くチャンスがあるかもしれない。

未だジャケットものに手を出して見たことがない方は、ぜひ行ってみてほしい。

本日の飲んだお酒

キャッツ ブレアアソール28年 (ウェルカムドリンク)
イチローズモルト 神田 Bartender’s choice 2015&2017 ハーフ飲み比べ。
計4000円

本日の飲んだお店

Bar Espace Rassurants
東京都港区赤坂2-13-8 赤坂ロイヤルプラザ 2F[地図]
TEL:03-6459-1556


ウェルカムドリンクとは?

月額1500円のHIDEOUT CLUBプレミアム会員特典の1つで毎日1杯BARで無料サービスしてもらえる機能。
HIDEOUT CLUBスタッフに厳選された東京都内のBAR107店舗で利用することが出来ます。

詳しい説明は以下の記事から。
対応BAR100店突破!HIDEOUT CLUBプレミアム会員限定ドリンクパスポートの使い方をご紹介!
 https://mg.hideoutclub.jp/2515

これまでの訪問記

【BAR訪問記 #10】BAR Satin Doll(バー サテンドール)- 銀座・新橋でリストに入れておきたい 並木通りのビルにひっそりたたずむ大人の隠れ家
【BAR訪問記 #9】Bar CROSS(バー クロス)- 池袋西口公園近くの地下にあるウイスキー好きの勘所をとらえた秘密基地
【BAR訪問記 #8】BAR LIVET(バー リベット)- 洋酒ラバーの新宿2軒目リストに入れたい ウイスキー愛に溢れたバーマンのいる店
【BAR訪問記 #7】Bar tail(バーテイル)- 高円寺のアットホームなバーは、イチゲンさんでもいつの間にか常連客のような気持ちになる空間
【BAR訪問記 #6】EL CALVADOR(エルカルバドール)- 渋谷でオリジナル、スタンダードどちらも楽しめる カクテルをビスポークするBAR
【BAR訪問記 #5】バー アイラ島 銀座 – 東銀座で若い飲み手やビギナーの灯台として マスターが静かに守るアイラモルトBAR
【BAR訪問記 #4】Ken’s bar京橋本店(ケンズバー)- 八丁堀のここでしか飲めないレアボトルから定番品まで1000本のストック!? バーボンファンなら絶対に行きたい名店
【BAR訪問記 #3】Bar Rudies(バールーディーズ)- 渋谷駅から徒歩5分、違いがわかる大人の男女を魅了する隠れ家バー
【BAR訪問記 #2】BAR CAPERDONICH(バーキャパドニック)- 新橋のもう1軒!の需要に応えつつ、モルト通も満足させる 呑助を魅了する異空間
【BAR訪問記 #1】Bar Virgo(バーヴァーゴ)- 赤坂にいるスコットランド通のマスターがいざなう ウイスキーの奥深い世界