【BAR訪問記 #8】BAR LIVET(バー リベット)- 洋酒ラバーの新宿2軒目リストに入れたい ウイスキー愛に溢れたバーマンのいる店

飲み会を終えて居酒屋を出たとき。大事な接待を終えて一息つきたいとき。思索にふけりたいとき。今夜の自分時間の供となる1杯、どこで過ごそうか。
止まり木となる場所に迷ったとき、HIDEOUT CLUBアプリが道標になる。アプリを起動させれば自分のいる周辺のバーがすぐに検索できるのだ。プレミアム会員になると毎日1杯無料のウェルカムサービスを受けることも可能だ。

どこにいようと飲みたい呑助にとって、これほどの強力なコンパスを使わない手はない。さっそく未知のバーを探索してみよう。

第8回 BAR LIVET(新宿)


‘新宿三丁目B2出口より徒歩30秒’
HIDEOUT CLUBの店舗情報の最初にこう書かれている”BAR LIVET”。

寄席の末廣亭ほぼ真裏に位置するビルの4階というアクセスの良さもいいのだが、ビルの1階に着くと”ウイスキー検定1級・2級・3級の3階級で全国1位”と書かれた看板が目に留まるはずだ。

その博識の男が”BAR LIVET”の主・静谷和典さん。実はオーナーバーテンダーの彼と筆者は元々知り合いなのだが、ゆっくり店を訪ねるのは今回が初めて。昨年の周年パーティ以来。

今年もよろしくお願いしますね、と挨拶しつつ、さっそくドリンクパスポートの画面を見せる。

“BAR LIVET”のウェルカムドリンクは、『ザ・グレンリヴェット12年』だ。

オフィシャルボトルで注がれるかと思いきや、「せっかくなので」とフォトジェニックなボトルが登場。

昨年5月、【ザ・グレンリヴェット ベスト・プラクティス・プレイヤー】に選ばれた静谷さんが、スコットランドで授与された記念ボトルだ。

おぉ、すごいねこりゃ。

「中身はおなじみのザ・グレンリヴェット12年ですから(笑)」と静谷さん。

おなじみの、穏やかなザ・グレンリヴェットをいただきつつ、近況などを聞く。知り合いだからこそ、面と向かうとなんとなく照れくさい。この静谷さん、ルックスも性格も好漢だが、そのうえジョークばかり繰り出してくるものだからニクらしい。

“BAR LIVET”はカウンターのみ13席。時刻は22時55分。L字に配された奥の席では先客のビジネスパーソン2人が静かに会話を、入口に近い席ではカップルがフルーツのカクテルを楽しんでいる。

その2組に挟まれる形、ほぼ中央の席から眺めるバックバーは壮観だ。ウイスキー好きは垂涎となること請け合いのシングルモルト700本超がびっしりと並ぶ。その前で静谷さんともう一人のバーテンダー・小倉友翔さんが無駄のない動きを見せている。

お客さんはモルトラバーが多いのかな、忙しい時間帯って決まってます?

「シングルモルト目当てのお客様だけではないですね。皆さん楽しみ方はいろいろで、男女比も6対4くらいです。ピークは21時~0時ですが、今日は早い時間からお客様がたくさんいらっしゃったんですよ。さっきお客様がまとまって出られて席が空いたところです」

一段落したばかりのときに押しかけちゃったね、と言おうとしたら
「ちょうどいいときに来てくださいました」と静谷さん、こちらの気を遣わせない。

24種類あるというBAR専用チョコレートがお通し。ぼくがいただいたのはバナナ味のチョコレートで、これがザ・グレンリヴェット12年といいマリアージュだ。肩の力が抜ける。

カンの鋭い人はまず店名に、そしてこのウェルカムドリンクに「もしや?」となるだろう。前掲の”ウイスキー検定全階級1位”は静谷さんのタグのほんの一部。

ザ・グレンリヴェットのベストアンバサダー、長和町ブラインドテイスティング大会2連覇、ウイスキーセミナー講師などなど枚挙にいとまがない。雑誌『ウイスキーガロア』では、毎号テイスターとして彼のテイスティングコメントが掲載されている。

店の奥隅にはザ・グレンリヴェットが空港で行ったキャンペーンで使ったケースが。関係者から譲り受けたというその貴重品を、静谷さんが特別に見せてくれた。シガーケースや地球儀の入った、なんとも粋な道具だ。カウンターの隅には蒸留所責任者のサインがさりげなく飾られている。

「今年は前半だけで3回スコットランドに行くんですよ」という。

もちろんバーマンとしての仕事だが、聞けばなにやら特別な仕込みをしているらしい。情報解禁を楽しみにしますねと言いながら、最初の1杯を飲み干した。

さて、次は……。んー、今日は静谷さん推しのシングルモルトにしようかな。

「まだ1軒目でしたか。そしたらたまにはシェリーなんてどうです? シングルモルトとシェリーは切っても切れない関係ですし」と意外な2杯目を勧められる。うん、確かに飲まない。シェリーって甘口のペドロヒメネス、辛口のオロロソくらいの知識しかない。教えてください。

そこで静谷さんから「うちのシェリーボーイです(笑)」とジョークを交えて小倉さんを紹介される。

が、実は小倉さん、何を隠そう2016年べネンシアドール公式資格を認定されたわずか10人のうちの一人。「べネンシアドール」とは細長い柄杓(ひしゃく)=ベネンシアを使って樽からシェリーを汲んでグラスに注ぎ入れる技術を持つ人のこと。

いただいたのは、ベリー・ブラザーズ&ラッド社(BBR)の『バルバデージョ』というドライオロロソシェリー。樽やナッツっぽさのあるふわっとした香りに、どっしりとした飲み口で、ウイスキーの後でも物足りなさとは無縁だ。

小倉さんは「BAR LIVET」近くのワインバルで仕事をしているときに静谷さんのファンになり、ついには彼のもとで働くことにしたという。シェリー酒にもともと興味があったそうだが、「べネンシアドールになる人は少ないし、かっこいいじゃないですか」とサラリ。

なるほど明快、動機としてこれに勝るものはない。男子たるもの諸手を挙げて同意だ。

さて、締めの3杯目。ここでゆっくり飲むのは初めてだから、ラストは王道が飲みたいな。

そんなリクエストに静谷さんが差し出したのは、日本限定240本の『ザ・グレンリヴェット シングルカスク チャペラー』。カスクストレングス(60.5%)、ノンチルの深い味わい。ハーフショットでゆっくりいただく。

“BAR LIVET”には700本を超すウイスキーのうち、このザ・グレンリヴェットだけで75種類あるそうだ。静谷さんがスコットランド現地で買い付けたレアボトルも多数あるが、こうしてハーフで飲ませてくれるのは非常にありがたい。

このまま本数を増やしたら置く場所がなくなりそうだが、「ココのすぐ近くに2号店を計画しています」とのこと。

グレンリヴェットとはゲール語で「静かなる谷」という意味。静谷さんがバーマンという職業を選び、ザ・グレンリヴェットと出会ったことは、必然であり宿命だったともいえる。ストーリーが出来すぎだし、今や2号店計画にバーマン以外としての活躍も甚だしい。

いつ休んでいるのか、ほんとアクティブだよねぇ。そんな感想を言うと、

「顔やお肌は大事ですけど、ぼくはそんなに手入れしてないですよ」とひとこと。

ん??プロア●ティブのこと・・? 誰がニキビケアの話をしろと。

あくまでジョークで混ぜ返す静谷さんだが、それは照れ隠しでもあり、客への気遣いの裏返しなのだろう。
どこまでも先を見据える静谷さんとBAR LIVET、次は何を仕掛けるのか楽しみだ。

本日の飲んだお酒

ザ・グレンリヴェット12年(ウェルカムドリンク)
ドライオロロソシェリー バルバディージョ
ザ・グレンリヴェット シングルカスク チャペラー(ハーフショット)
計4,000円

本日の飲んだお店

BAR LIVET
東京都新宿区新宿3-6-3 ISビル4F [地図]
TEL:03-6273-2635
営業時間:19:00~5:00



ウェルカムドリンクとは?

月額1500円のHIDEOUT CLUBプレミアム会員特典の1つで毎日1杯BARで無料サービスしてもらえる機能。
HIDEOUT CLUBスタッフに厳選された東京都内のBAR107店舗で利用することが出来ます。

詳しい説明は以下の記事から。
対応BAR100店突破!HIDEOUT CLUBプレミアム会員限定ドリンクパスポートの使い方をご紹介!
 https://mg.hideoutclub.jp/2515

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