スマートフォンで自分の飲んだウイスキーの情報を管理、共有できるアプリ、HIDEOUT CLUB。ひと月空いてしまったが、今回からメディアを変えて、HIDEOUTCLUB MAGAZINEの方で継続する運びとなった。
さて今回は、HIDEOUT CLUBアプリの中で2017年1月に最も投稿の多かったウイスキーブランドTOP10を紹介していこう。
HIDEOUTCLUBの中で投稿の多かったウイスキーブランドを紹介
先月のHIDEOUTCLUBアプリの中で、最も投稿の多かったウイスキーは何だったのだろうか。
先ずは10位、ではなく同率8位の3本から見ていきたい。
8位 山崎
ランキング常連の山崎蒸溜所がランクイン。
山崎といえば、新たに始まった蒸溜
所見学のコースはもうチェックされただろうか。ホワイトオーク樽、シェリー樽、ミズナラ樽のそれぞれで熟成された原酒の他、山崎12年の試飲が楽しめる。土日祝日限定のプランで、三ヶ月先までほぼ予約が埋まっているような状況となっている。空きがあったら即座に申し込もう。
画像は山崎のNA。ストレートからソーダアップまでこなす万能選手。多くの愛好家がいることは言わずもがな、プレミアムハイボールとして居酒屋でも見かけることができるというフレンドリーなボトルでもある。
8位 ブラックニッカブレンダーズスピリット
2016年、日本で多くの評判をかっさらったボトルといえば、ブラックニッカのブレンダーズスピリットであろう。ネットでは早くも値段が2倍近くに高騰しているが、暴騰はしていない様子。3月には再販も決まっているようなので、買い逃した方、未練がある方は慌てずに予約をしておこう。
青リンゴやチョコ、ピートのスモーキーさと、多層的な香味があるこのボトルは、確かに2500円では味わうことのできない価値があるだろう。是非ともロックやストレートでじっくりと味わいたい。
8位 グレンファークラス
山崎、ブレンダーズスピリットと肩を並べてランクインしたのは、初登場のグレンファークラス。
通常この名を冠したボトラーズが出回らない(例外こそあれど)ほど、ブランドを大切にしている蒸溜所である。シェリー熟成といえば、マッカランの名が挙がりがちだが、こちらもしっかりと、シェリー熟成の個性が感じられる。スペイサイドらしい味わいが楽しめる蒸溜所である。
6位 余市
8位に続き、またも同率となった6位。ニッカの余市がランクインした。
スコッチにルーツを持つジャパニーズのシングルモルトらしく、ピーティな個性のあるウイスキー。HIDEOUTCLUB内でも、根強い人気のある蒸溜所である。
画像は余市のNA。近年、その名を一身に背負うことになったこのボトルは、それまでの余市らしさを感じさせながらもNAらしい若くパワフルな味わいを持つ。もしストレートを飲んで苦味が先行してしまうようなら、ロックがオススメだ。大きめの氷を入れてしっかりとステアすれば、このウイスキーの持つ甘さや余韻を感じやすくなる。
6位 カリラ
落ち着きのあるピート香、オイリーな舌触り、ホワイトゴールドの色味に気品が感じられるカリラがランクイン。個人的には、重たいピート感ではないため、濃い味わいの食事の前に、アペリティフとしていただくのも気に入っている。
画像はオフィシャルの12年。と思いきや、昨年のアイラフェス向けのカリラ12年。オフィシャルの12年はスパイシーさやドライさが目立つが、その奥に隠れる甘さが実に好ましい。対してこちらのアイラフェスの12年は、シェリーが利いていて、ドライさよりも甘さ、特にブリニーさを纏った柑橘系の甘みがはっきりと感じられる。
4位 タリスカー
4位でも同率のランクインがあった。その片方はタリスカー。スモーキーでパワフルな個性を持つ、スカイ島唯一の蒸溜所である。
画像はオフィシャルの10年。塩気とピート香はさることながら、何と言っても胡椒のように弾けるスパイシーさが、非常に個性的。ストレートでそのスパイシーさを味わってもいいが、ハイボールとして楽しむと、隠れていた甘さが出てくる。
4位 アードベッグ
4位タイの、もう片方はアードベッグ。
画像は、昨年のアードベッグデイで発売されたダークコーヴのコミッティー版。ピーティで甘く、丁度カラメルソースのような甘くほろ苦いニュアンスを感じる。
ちなみに、このダークコーヴは2種類発売されている。コミッティー版は一般発売の黒のラベルより度数が高く、また味わいも異なっているので、バーでその2本が並ぶ様を見かけたなら、飲み比べてみるのもいいかもしれない。
3位 ボウモア
3位にランクインしたのは、アイラの女王ボウモア。アイラモルトの二大巨頭として、このランキングの常連でもある。スモーキーで甘さがあり、ピートの強さの割に飲みやすさもある蒸溜所。
画像はオフィシャルの12年。アイラ党の中には、常飲ボトルがこれ、という人も少なくないのではないだろうか。ちょうど最近、ラベルデザインの変更もあったため、その香味の変化にも注目が集まっている。
2位 ジョニーウォーカー
2位には老若男女、幅広い酒飲みを虜にさせる酒、ジョニーウォーカーがランクイン。
シングルモルトが大きくシェアを拡大させるなか、ファンを絶やすことのなく愛され続けているブレンデッドのブランド。昨年はヴァッテドモルトの15年の再販も注目を集めた。
画像はブルーラベル。本当に美味しいブレンデッドを飲むと、やっぱり感動する。そんな感動が待っているボトルが、このブルーラベルだと言えるのではないだろうか。散々シングルモルトを飲み歩いても、皆どこかでこの酒をリスペクトしている部分があるのではないだろうか。角が取れていて、スムーズで、素直に美味しい。
1位 ラフロイグ
さて、混戦を制したのはやはりアイラモルトの雄、ラフロイグ。HIDEOUTCLUBのランキングでも常にTOP10入りを果たしている不動の存在だ。その個性的なヨード香にやられ、首ったけのアイラ党の多いこと。
画像は免税店限定のクエルカス・アルバ カスク。アメリカンオークの新樽で熟成されたラフロイグで、オーク由来のウッディな感じが好みを分けそうである。度数も40度と抑えめで、ピートがガツンとくる訳ではないので、比較的飲みやすいラフロイグである。
さて、今回は群雄割拠、同率で並ぶ銘柄が多く見られる結果となった。ピーティーなモルトが多いのは、全体的な業界の流行りと並行する結果だと言えよう。
その中でもやはり、1位となったラフロイグの強さを噛み締めねばなるまい。今年のランキングも、アイラ強しといった傾向となりそうだ。5月のアイラフェスに向けて、限定ボトルのリリースにも目が離せない。
2017年もぜひ、HIDEOUTCLUBのアプリを有効活用して、あなたのウイスキーライフをより豊かにしてもらいたい。
あなたも自分の飲んだウイスキーをスマホで記録してみてはいかがだろうか。